~夏越の祓~
2019年、日本で平成から令和へと時代が移り変わった今年。
あっという間に、半年が過ぎていこうとしています。
1年の前半の最終日、6月30日には『夏越の祓』という節目の神事が行われます。
奈良時代から1000年以上も長きにわたり引き継がれ、全国の神社で年末の『年越しの祓』とともに行われています。
神道では、人は本来きれいな心を持っていると考え、生活している間、知らないうちに心がくもり、罪を犯し、穢れにふれて、きれいな心から遠ざかっていくのだそうです。
その罪や穢れを大祓によって祓い清めて本来の心に帰ると教えているとのこと。
夏越の祓は、7月15日にやってくる夏の神様、水神様をお迎えするために穢れを祓い、本来の心に戻るために行われています。
夏越の祓では、茅の輪くぐりを行い、形代流しを行うところが多いようです。
【茅の輪くぐり】
茅(ちがや)という植物から作ったしめ縄を直径6尺4寸(1939.392mm)の巨大な輪にして、神社の参道に吊り、左右から8の字を描くようにその中をくぐります。
そのことで、穢れが祓い清めらるといいます。
茅の輪くぐりは自己反省の所行であり、明日への力強い出発の日となりえます。
自身の心身を一新することで、残りの半年をより良いものにすることができるのではないでしょうか?
また、そのことで、水神様をお迎えする準備ができることとなるのではないでしょうか?
【形代流し】
人形の形に切り取られた紙(形代)に名前と年齢(数え年)を記入して、形代で全身を撫で、息を吹きかけて自身の罪穢れを移します。
それを神社で大祓神事で清め、海や湾へ流します。
もちろんその時も形代流し神事を行います。
また、年末の祓の時には年越しそばを食べますが、夏越の祓の時の行事食はご存知ですか?
もともと京都では、水無月という小豆ののったういろうを食べる習慣がありましたが、最近は『夏越ごはん』というものが注目されているようです。
夏越ごはん→
・雑穀ごはん(粟や豆などが入ったもの)
・かき揚げ(茅の輪をイメージした緑、邪気を払うといわれる赤の夏野菜を
つかった、丸いもの)
・たれ(百邪を防ぐといわれる旬のしょうがをきかせたおろしだれ)
3つを合わせたかき揚げ丼が夏越ごはんとなります。
三嶋大社でも、茅の輪が作られております。
是非、半年間の自身を振り返る意味でも、大社へ赴き、茅の輪くぐりをしながら 自分の時間をすごしてみるといいかもしれません。